Palmを客観的に見る
と,タイトルを付けて見ましたが,たいしたことは書いてません(^^;
Palm ユーザは皆,Palm が一番だといいます.米国でのシェアも高く,
日本でも PalmComputing が出来て
勢い付いています.
しかし,客観的に見てみると,その良さ悪さがなんとなく見えてきます.
ここでは Palm について私なりの(出来るだけ客観的な)感想などを箇条書で並べてみます.
人に勧めるとき,人に否定されたとき,人に尋ねられたときなどのヒントになれば
な〜と思います.
※ 気づいたときに随時追加予定です.
PalmOS Platform 機の優位点(2000/6/1)
- 割り切り
- 洗練されたI/F と操作性を重視した軽装OS,敢えて重い機能は省いている
- 徹底した省電力を追求している
- できるだけ機能を省いて小型化
- 流行りを求めない
- ユーザへの開発環境と情報の提供
- 万人にアプリケーションを開発の可能性を与えることで,ビジネスチャンスを広げる
- ユーザによるプログラムの導入が Tips の塊となって,
使いやすさをカスタマイズしている
- PC や Mac との同期機構,Palm との通信機構
- PC や Mac との密接な連係により,端末本体の負担を分散している
- ボタン1つでデータリンク可能という,同期における操作性の単純化
- PC にも Mac にも環境を提供している.UNIX でも同期機構は使える
- Beam You,Beam Me の気軽さ
PalmOS Platform 機の弱点(2000/6/1)
- 開発環境の進化と互換性
- 割り切っているために,考慮されていない機能は付け足しになりがち
- 最新機能の取り込みの遅さ
- 割り切っているために,最新機能を融合する手段が遅れがち
- ビーム通信は大成功したが,未だにワイヤレス通信環境は貧弱
- 拡張性
- 割り切っているために,拡張性は犠牲にしている
- (TRGPro や Visor を除いて)拡張する方法がシリアルしかない
PalmOS Platform 機の誤解(2000/6/1)
- 標準機能の貧弱さ
- 各種アプリケーションを簡単に追加,置き換えできることが,世間一般に
認知されていない(要宣伝)
- 何が出来るの? と聞かれて,標準機能を並べても Palm では意味がない
- 音楽が派手に鳴ったりグラフィックがばりばり動くことは,一瞬の
優越感でしかなく,電力消費を考えれば入れるべきでないことが
分かっていない
- 文字認識の特殊性
- Graffiti は感覚的に覚えられることがあまり知られていない
- 漢字直接認識より,PC や Mac で行う文字入力と同じ「ローマ字」入力
の方が効率がよく確実であることが分かってもらえない
- キーボードがないことが欠点と思われることが多いが,
キーボードと同じ感覚で入力できることが知られていない
- メーカーイメージ
- PalmComputing の知名度が低いために,安心感を与えられない
- Palm はどちらかというと草の根的に広まったため,その中から生まれた
情報を活用しないと,ただの外国から来た機械にしか見られない
Simply Palm の宣伝は,割り切って最小限だけ提供するということを
伝えたかったのだと思います.あとはユーザが自分の好きなように
カスタマイズできるんだし.
カスタマイズが面倒,既成のアプリで十分,と思いがちな人があまりにも
多いのは,時代に逆行していてとても悲しい限りです.
PalmOS Platform 機への疑問
手帳の代わりになるか,とかいう非常に古くて不毛な質問を受けることもあります.
答えは持ってる人なら分かると思いますが,なるかも知れないしならないかもしれない,
としか言えないでしょう.
なんでも一つにまとめたくなるのが人情ですが,万能を求めても仕方ないですし,
ユーザーI/Fも正解なんてありません.紙と電子データの優位性と欠点は
山ほどあります
(私は書いた情報が機械で取り込まなくてもどんな形式の電子データにでも
変換できる紙(のような媒体)ってのが理想だと思ってます...今の技術では無理).
要は使う人次第なんですね.持ってる人はなんとなくよさそうという理由で買ってたり
するもので,役に立つかどうかなんて後回しな物です.
投資としては高いですけど(^^;)
ということで,強引に人を引き込むのはほどほどに...
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