Neptune-X は欲しいが,だれが始めるか分からない量産化なんて待ってられない, Neptune-X の回路図だけでは作りにくい,と言う人が結構おられると思います.
このページは,我が7号機を作る際に行った手段を伝えるために書いた物です. 参考になるかどうかは自信ないですが,部品は買ったけどまだ手をつけられない, と言うような方々は読んでみてください.
要は回路図の通り接続するのが目標ですから,間違わなければ後は集中力だけです. ぜひ挑戦してみてください (ただし,(電源などを)間違うと本体が危険になることもあるので注意).
ISAバスコネクタにNE2000クローンを差してX680x0基板上に置きます. 部品配置図に従い,カードエッジを手前に,NE2000クローンを左側に置くものとします. X680x0 基板のカードエッジ側にある2列の穴は,拡張バスに行く信号用のランドなので, 隠れないようにしておきましょう. また,カードが左側にはみ出ないようにしておく必要があります.
位置を決めたら,ISAコネクタの片側の足(上を1ピンとして左側) の一部を折り曲げて 基板に差してみます.全て曲げるとはみ出ている部分が刺さらないので, 気をつけて曲げましょう.
方眼紙(通常の1mm×1mm)を用意します.ランドは方眼紙の 5mm 間隔に対応します.
先ほどのISAコネクタの位置からどの程度スペースがあるか 決まるはずなので,開いているランドの数(1列)を数えて, 方眼紙に線を引いておきます(使える部分が分かればよい).
そして,IC を配置する位置にICのピン数にあった大きさの正方形を書きます. ICの上下左右は余裕を持たせましょう(IC間ランドは必ず1列以上開ける). ICのすべての向きは同じにしておいた方が間違うことがありません.
ここで最新74シリーズIC規格表などで,IC のピン数や信号を確認する必要が あるのですが,ない方のために Appendix とし1必要なものだけ付けておきました ので,参考にして下さい.
ディップスイッチと集合抵抗とLS245 は並べておくと簡単に配線できます. また,IRQスイッチは空いているところに適当に置きます.
全てのICのVccが繋がるように線を引きます.GNDも同様です. またICのそばにパスコンが刺さり,両足にVcc,GNDがくるように線を引きましょう.
電源が一番重要なので,ここでは他の信号のことはあまり気にしない方が よいでしょう.
電源以外の線を回路図に従って書きます.ただし,X680x0のバス信号への線は 書かないほうがいいです. どのICのどの足からバス信号が出るのかを分かるようにしておけばよいでしょう. 方眼紙に移し終えた信号は回路図に印を付けておくと間違いが少なくなります (これが事実上の実体配線図となる).
7400,04,05,08 などは1つのパッケージに複数のゲートが含まれています. ICの足の番号が同じものは同じゲートなので,回路図を見てどのゲートを どのICの何番目のゲートにするかを決めておきます.
近くに接続できる信号があれば導線で張るようにし,遠くて接続しにくい場合は 被覆線で張るようにします.ただし,導線で張る場合は接続していない他の足や, 電源に当たらないようにしなければなりません.
また,使わないゲートの足には×を書いて区別しておきます.
方眼紙(実体配線図)を見ながら各部品を基板上に置いてみます. 不可能な配置や向きなどがないかを確かめ,確認できたら部品を取り外します.
まずICを一つずつ基板に置き,電源ピンをはんだづけします. すべてのICで行った後,電源パスを基板上に配線し,同時にパスコンも 配置します. 配線できたら,ショートしていないかテスタでチェックしましょう.
導線部分を先に配線し,その後被覆線を配線します. 間違いがないかテスタなどで確認したあと,X680x0バスの信号,ISAバスの信号を 配線します. ISAバスの信号は,コネクタのみをはんだづけした後,左側(基板に刺さっている部分) は裏から,右側と左側の一部は表から配線します. 配線が終わった線は,回路図や方眼紙にチェックを入れておきましょう.
NE2000をISAコネクタに差して,念のためテスタで電源ショートテストをします. NE2000とX680x0基板が触れるのは良くないので,絶縁材で絶縁しておきます. (絶縁材は絶縁できて固定できれば何でもよい...私は共立の部品袋を使っています(^^;)
最後に拡張スロットにカードを差して,テストプログラムを走らせ, 成功すればでき上がりです.
01〜19 | ピン番号(石の1番に・印あり) |
---|---|
@@ | Vcc (+5V) |
## | GND |
xx | NC(接続しない) |
1A,2A,... | 1,2,...個目のゲート/コンポーネント の 1つ目の入力 |
---|---|
1B,2B,... | 1,2,...個目のゲート/コンポーネント の 2つ目の入力 |
1Y,2Y,... | 1,2,...個目のゲート/コンポーネント の 出力 |
Y1,Y2,... | ゲート/コンポーネント の 1,2,...個目の出力 |
G,DIR | コンポーネント の コントロール信号 |
Vcc 4B 4A 4Y 3B 3A 3Y +--@@--13--12--11--10--09--08--+ | | > | |o | +--01--02--03--04--05--06--##--+ 1A 1B 1Y 2A 2B 2Y GND 7400 : ~(1A ∧ 1B) → 1Y ~(2A ∧ 2B) → 2Y ~(3A ∧ 3B) → 3Y ~(4A ∧ 4B) → 4Y 7408 : 1A ∧ 1B → 1Y 2A ∧ 2B → 2Y 3A ∧ 3B → 3Y 4A ∧ 4B → 4Y
Vcc 6A 6Y 5A 5Y 4A 4Y +--@@--13--12--11--10--09--08--+ | | > | |o | +--01--02--03--04--05--06--##--+ 1A 1Y 2A 2Y 3A 3Y GND ~1A → 1Y ~2A → 2Y ~3A → 3Y ~4A → 4Y ~5A → 5Y ~6A → 6Y※O/C(オ−プンコレクタ)
Vcc 1C 1Y 3C 3B 3A 3Y +--@@--13--12--11--10--09--08--+ | | > | |o | +--01--02--03--04--05--06--##--+ 1A 1B 2A 2B 2C 2Y GND ~(1A ∨ 1B ∨ 1C)→ 1Y ~(2A ∨ 2B ∨ 2C)→ 2Y ~(3A ∨ 3B ∨ 3C)→ 3Y
Vcc 1H 1G 1Y +--@@--xx--12--11--xx--xx--08--+ | | > | |o | +--01--02--03--04--05--06--##--+ 1A 1B 1C 1D 1E 1F GND ~(1A ∧ 1B ∧ 1C ∧ 1D ∧ 1E ∧ 1F ∧ 1G ∧ 1H) → 1Y
Vcc Y0 Y1 Y2 Y3 Y4 Y5 Y6 +--@@--15--14--13--12--11--10--09--+ | | > | |o | +--01--02--03--04--05--06--07--##--+ A B C G2A G2B G1 Y7 GND
Vcc GBA 1B 2B 3B 4B +--@@--13--xx--11--10--09--08--+ | | > | |o | +--01--xx--03--04--05--06--##--+ ~GAB 1A 2A 3A 4A GND
Vcc ~G B1 B2 B3 B4 B5 B6 B7 B8 +--@@--19--18--17--16--15--14--13--12--11--+ | | > | |o | +--01--02--03--04--05--06--07--08--09--##--+ DIR A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7 A8 GND
参考文献: 最新74シリーズIC規格表 (CQ出版社)